「まぁいいや、久々にあそこいくか」
「だからどこの公園だって聞いてんだっての!」
「あそこはあそこだよ」
着いてからのお楽しみってことか。
そして歩き始めて数分。
「着いたけども」
「…ここかよ」
水城が連れてきたのは、幼い頃毎日来てた場所だった。
「嫌だったか?」
「いや、懐かしかっただけ」
あの『しゅう』と遊んでたあの日々が。
思わず走り出してブランコに飛び乗る。
「ブランコってこんなちっちゃかったんだね」
そう言いながら立ち漕ぎの体制に持ってって————
ゴンッ
「いった!?」
頭をぶつけた。
思わず頭を抑えて地面にうずくまる。
痛みが引いてからそっと顔をあげる。
「ダサイ」
「……せめて、笑い転げて欲しかったな」
恨めしくて見下ろす水城を睨みつける。


