「ちょっ、あきら!?」 「少しだけ大人しくしてて」 裏道をくねくねと曲がって後をついてこれないようにする。 数分後、ストーカーの気配はどこにも感じられなくなった。 もう一度周りを確認してから香奈ちゃんを地面に降ろす。 「急に抱き上げたりしてごめんな?」 「ううん。 逃走劇みたいで楽しかった!」 嘘ではなさそうなその言葉に内心ホッとする。 勿論顔には出さない。 「もうついてこないとは思うけどな……」 周囲を見渡しながら言う。 ストーカーの影は見当たらない。