が、俺の集中力はそんなに長くはもたない。
「………美味しそうだな」
「一口食べる?」
アーンと差し出されたケーキを上手く食べる。
「美味しい?」
確かに美味しいけど、
「俺は香奈ちゃんの作ったケーキの方が好きだな」
「! あ、ありがと………」
実際香奈ちゃんのケーキは売れるんじゃないかと、食べるたびにそう思う。
食べ終わって暫く談笑した後、店から出ようと席を立った時、あの男も立ち上がった。
今日は何がなんでもついてくる気らしい。
本当にどうしたもんかね………。
後を尾けてくる男を横目で見つつ、溜め息をついた。


