チャイムが鳴った瞬間に隣の席に座っている水城の肩を叩く。


「ちょっと、話したいことあんだけど……いいか?」


水城の周りに集まり始めていた女子が不満の声をあげる。


が、俺がゴメンねと手をあげて謝ると「……華鈴が言うなら……」と承諾を得ることが出来た。




そしてそのまま水城を屋上に連れていった。




階段から屋上に繋がるドアを閉めて向き合った瞬間渾身の力を込めて、水城の鳩尾をえぐるようにしてぶん殴った。


俺がそんな行動に出るとは思わなかったのだろう。


激しく咳き込んでる水城を上から冷たい目で見下ろす。




「これで昨日したことはチャラにしてやる。次あんなことしたらもっとひどいことしてやるから、覚悟しろよ……?」




俺はそれだけ言うと、屋上から出て教室に向かった。




スッキリした顔で。