《水城side》
気付けば、スースーと寝息をたてている華鈴に思わず「バカだろ…こいつ」と呟く。
顔をそっと少し横に向けると無邪気な顔した、華鈴がいた。
「…………襲われても、これじゃ何も言えねーぞ?」
聞いてるわけないのにそっと問いかける。
やっぱり、返ってくるのは安らかな寝息だけ。
その他諸々な欲求を無理矢理内側に押し込んで前を見る。
こいつマジで男殺し…………。
ふー、と大きく息を吐き出してから若干ずれてしまった華鈴の身体を背負い直す。
小さい頃、こうやってこいつのきとおぶって家まで帰ったことがあったな~、と思い出す。
鮮明な記憶。
確か、華鈴が川に落ちた瞬間を目撃して助けたんだよな…。
クスッと笑いが漏れる。


