「……無理矢理、冷静になってこれは機械だ、人間だ、って念じながら超足早に通った」
「そんなに嫌なら入らなきゃ良かったじゃん」
だって!と顔を上げた華鈴はかなり必死で笑える顔をしていた。
「断ると、『華鈴って男らしいのに幽霊ダメなんだーw』みたいになんじゃん! そうとは絶対に思われたくなかったんだよ!」
「それで怖い思いをしてさらに嫌いになると」
「うっ…」
俺はふっと笑うと、そんなくだらないプライドは捨ててしまえばよかったのに。と口にした。
「捨てらんねーのがプライドってもんじゃんか!」
華鈴がくわっと顔をあげた時後ろからパキッと枝が折れたような音がした。
2人同時に振り向いたその瞬間、
ぶらん……
何かが目の前に垂れ下がってきた。


