「紙に書かれた順番で行ってもらうから。 蝋燭はワンペアで一本な」
すると「え~、私たちじゃん!」と前の方で声が上がる。
「あ~、待て待て」
早速火をつけて森に入って行こうとしたペアを輝が早まるんじゃないと止める。
「実はな、この森には逸話があってさ、一本道を逸れると巨木があんだけど……………」
わざとらしく溜める輝。
「昔…………あったらしいんだ、首吊り自殺が……」
輝の語り口調に内心で驚く。
周りの人間の引き込み方といい、雰囲気の出し方といい、かなり上手い。
一瞬でその場が静まり返った。
「見つけたのはここの人達だったらしんだけどよ……それ以来、夜にその木の前に行くと、ぶら下がってんだってよ、————恨めしそうな顔をした女が首に縄を括り付けて…………」


