「ちょっと、とりあえずこの手どけろよ」 「ヤダ♡」 「ハートつけてんじゃねぇよ!!」 てか、こいつ何がしたいんだよ? イマイチ理由が分からない。 「……そんな目で見んな」 何を考えてこんな事しているのか分かりたくて、ジーッと見ていると水城はボソリと呟いた。 「どんな目だよ!?………て、えっ…?」 気付けば目の前には水城の整った綺麗な顔。 そして唇には今まで感じたことのない柔らかな感触。 何が起こったのか理解するのにたっぷり10秒程使った。 それは俺にとって人生初のキスだった。