と、女子の1人が言った。
「そうだ!水城君に運んでもらえばいいじゃん!」
その瞬間周りは一瞬だけ、ナイスって顔したが、俺の肩に巻かれている包帯に気が付いて落胆した表情になった。
「とにかく何があったのか、教えてくれる?」
なかなか話さない女子に痺れを切らして口調がキツくなる。
女子もそれを感じ取ったのかすぐに口を開いた。
「華鈴が倒れたの……。保健室に運びたいんだけど、誰も運べなくて……。しかも今日は先生いないし……………」
俺はそこまで聞くと人だかりの中に入って行った。
そして凪に介抱されている華鈴の姿を見て息をのんだ。
あまりにも顔が青白くてまるで死んでいるように見えたからだ。
俺は肩を怪我していることなんてすっかり忘れて華鈴のことを抱き上げた。
痛さで顔を顰めた俺に周りは心配そうに眉を垂らした。
「大丈夫……絶対に落とさないから。……赤澤もついてきてくれるかな?」
赤澤が小さく頷いたのを見て、俺は保健室に向けて歩き出した。


