『お前のことが好きだから』




そう言われた時、一瞬だけ呼吸が止まった。




そしてようやく身動きがとれるようになった頃水城は再び俺のことを強く抱き締め、耳元で囁く。




「嘘じゃねぇ。本当だ」




思わず顔をあげ水城を見るとそれに答えるかのように水城が俺の揺れる瞳を捉えた。




いや、捉えられた。





逸らしたいのに水城は俺の瞳を捉えて離さない。






だから、







今のは本当なのだろう








と、漠然と思った。