無意識のうちに俺は水城の胸に顔を埋めた。 深く息を吸うと、どこがどうとかうまく説明できないけど好きな香りが俺の胸の中を満たした。 なにより、 (…懐かしい、匂い………) そう和みかけてハッとした。 「ぅおわぁッ!!!!」 叫びながら飛び退く。 が、やっぱりというか、何というか、飛び退く前にガッチリと押さえ込まれた。 「おまっ…少しは落ち着けって…」 「落ち着いてられるか!」 さっきのに引き続き醜態を晒しまくりの俺は思わず水城の耳元で叫んだ。