『とりあえず本題に入らしてくんねぇかな』
俺はそういえば、そうだったと今まで動かしていた口を閉じる。
折角俺の不満を思う存分聞いてもらおうと思っていたのに。
とりあえず心して水城と向き合う。
こいつのお仕置きなんて絶対にろくでもない。
水城は俺が何を思ったか分かったかのように、呆れた調子で口を開いた。
『無茶しないでくれくれって言いたかっただけだよ』
『へ?』
状況を理解できなくて目を丸くしていると、水城がゆっくりと近付いてくる。
『だから人前で急に脱ぎ始めるなんてことすんなってことだよ』
それでも合点がいかない俺は首を傾げる。
水城が体育祭でのことを言っているのは理解出来た。
しかしそれ以外はさっぱりだ。


