ようやくのことで輝が予約を取れたと同時に約束の3分が経った。
水城から言われたとおり教室から出て屋上に向かう。
先生に用事があったの忘れてたと言えば誰も疑わなかった。
屋上のドアに手をかけ外に出る。
空はさっきよりもどんよりとしていて今にも雨が振り出しそうだった。
『遅ぇよ』
後ろから剣のある声がかかる。
『……遅くなんかなってねぇし。お前が言った通り3分後に教室から出て来たんだけど』
振り返り俺は答える。
水城は予想してたとおり不機嫌な顔でドアの横に立っていた。
原因は言わずもがな、打ち上げに強制参加させられたせいだろう。
顔全体でなんで俺が………と言っているのが見て取れる。


