一瞬遅れて、強烈な痛みが俺を襲う。
「………ッ!!」
情けない声をあげそうになったがなんとかこらえる。
代わりにナイフが刺さっているのと反対の手で男を殴り飛ばす。
「輝!そいつの手、紐とかで結んでおいてくれ」
「わ、分かった」
咄嗟に視界に入った輝に男のことを任せると俺は肩に刺さったナイフを引き抜いた。
既に赤く染まりかけていたTシャツが一段と濃い赤になる。
………気に入ってたのだが、ゴミ箱行きはもう逃れられない運命となってしまったようだ。
少しだけ残念に思っているとTシャツの裾を引っ張られた。
「………みずし……、苦し……」
微かに聞こえるその声で、華鈴を抱き締めたままだったと今更のように思い出し、ゆっくりと手を緩めた。


