女が男に力で敵うわけねぇだろ。
そりゃ、……急所打たれたら別だが。
「離せよッ!!」と喚く華鈴は自分の命に危険が迫っていることに、未だに気がついていないご様子。
しょうがないので華鈴を後ろに引っ張り、俺の影に隠れるようにする。
これは予防策だ。
男が血迷って華鈴の肌にそのナイフをぶっささないように。
俺の後ろに華鈴をやると急に大人しくなった。
(やっと気が付いたか………?)
男が凶器を持っていたということに。
そしてそれで華鈴を刺そうとしていたことに。
「てめ、何すんだ!?そこをどけ!」
ーーーー気が付いてなかった。
(もしかしてただ驚いてただけなのか!?)


