兄と私と弟と。








私の時間は止まっていた





お兄ちゃんは私の制服のリボンを簡単に解いてしまっていた。





「コレ‥なに」





「え?」





自分では分からない

だけど

お兄ちゃんは

私の首筋の鎖骨あたりに手を添えて言った。





「ふーん‥、そう言うことか‥‥」





ボソッと呟いた言葉


そう言うことって

いったいなんだろ?






授業が始まるチャイムは


もう鳴り終わっていて




兄は私を見つめる。







‥‥近い






吐息がかかる度に

私はおかしくなりそう。





「おにぃ‥‥」




言い終えるよりも先に






「っ、ゃ‥」






私の唇は



キスで塞がれる。