明日の空



学校近くのバス停に着いて時刻表を確認する。

よかった……。次のバスはもうすぐ来るな。


ベンチに座りふと思う。

これからは、このバスも含めて自分の通学路になる。

ずっと憧れだった徒歩と自転車以外での登下校。

その夢が4月から叶うのである。

そんな事を考えてるうちに自分が乗るバスが見えてきた。


ベンチから立ちあがって鞄の中から真新しい定期入れを取り出してバスに乗り込む。


時間が早いからか、バスの中は意外と空いていた。


入口付近に空いていた1人席に座り、流れていく車窓の風景を見る。


そこから見る風景は新鮮で満ち溢れていた。

見た事のない食べ物屋さん。

良く行くファーストチェーン店。

少しレトロな感じのパチンコ屋さん。


目に映る光景全てが希望でいっぱいだった。