予想通り、そのブツは内ポケットの中に入っていた。
その名も
『痴漢撃退にぴったり!初心者でも安心のスタンガン』
お兄ちゃん。どこで買ったんだろう……。
いくら私が大切でも、最近のお兄ちゃんはなんかおかしいような気がする……。
それはシスコンだからだよ!
とは思わない雫である。
雫はピュアな心の持ち主なのである。
雫は少し先の角を急いで曲がって待ち伏せしてみた。
予想通り焦ったのか少し急ぎ目の足音が聞こえてきた。
持っていたスタンガンの電源を入れ待ち構える雫。
そして、角を曲がろうとしてきた人のお腹に向かってそれを突き刺した。
「うっ………?」
当たり所が良かったのか、そのまま地べたへと倒れる。
「成功……したの……かな……?」

