十和田の拘束をほどき、片手に手錠をぶら下げて凛は父に駆け寄った。 「ごめんなさい…」 その手を、しっかり握って。 「ごめんなさい、父さん、ごめんなさい、ごめんなさい……っ!!」 子供っぽく泣きじゃくる。 弱々しい凛の頭を、宍戸は優しく撫でた。 十和田はひっくり返って呆然としていた四井にも手錠をかけた。 「この光景を忘れるな。 ――…外道め」 耳元で十和田が力強く囁くと、四井はうなだれ、脱け殻のように床に倒れた。 汚い、情けない涙を流しながら。