九我刑事の事件ノート【殺意のホテル】




「先に殺されたのは双葉さんの方だった。

犯人は午前2時頃にプールで双葉さんを殺害。

ほぼ同時刻に一条氏はランニングに向かったのでしょう。


双葉さんと一緒に歩いていたのは『一条氏』だった。

双葉さんは途中でプールに行くために別れたのでしょう。」



「……そんな」



「死亡推定時刻のズレから考えれば一条氏は本来、午前4時頃に殺害された。

ここは推測に過ぎませんが犯人はホテルの出口あたりで一条さんに会ったのでしょう。


そして、おそらく三枝さんから買い取った写真を抜き取ってやるとでも言った。


慌てた一条氏は走って自室へ戻り犯人は後を追って、殺害。


汗をかいている状態ではトリックがばれると思ったのでしょう。

犯人は一条氏の身体の汗を拭い、トレーニングウェアからシャツとズボンに着替えさせた。


下着は取り替えようとしたものの死後硬直が早くて不可能と判断。


ゆえに、下着だけ妙に汗を吸った奇妙な遺体が出来上がりました」



「――…なるほど」