「マジ焦った…」
「咲斗…?」
「お前いきなり倒れるから…」
「あー…ごめん…」
「なんともなくてよかったよ…」
咲斗は私の頭を撫でた
髪の毛がちょっと、ぐちゃぐちゃになっちゃったよ…
咲斗の笑顔…やっと見れた
やっぱり咲斗の笑った顔、大好き…
「乃愛…ごめんな…?」
「え…?」
なんで謝るの?
「こうなったの俺のせいだろ…」
それは違うよ…
咲斗のせいじゃない…
「違うよ…私が弱いから…」
「俺が…距離を置きたいって言ったからなんだろ?」
ご飯食べれなくなっちゃうのは昔からだし…
「…」
「お前が倒れたって聞いて心臓止まるかと思った…けど…その原因は俺だって純に聞いた…俺…乃愛のこと全然わかってなかった…彼氏失格だって改めて思った…」
「そんなことない!!咲斗は彼氏失格なんかじゃない!!…だから離れて行かないで…」
私、強くなるから
「中澤先生なんかやめて私にして…」
「乃愛…俺は美歌のこと好きじゃねぇよ。俺、あいつのこと信じらんないし…俺が信じられる女は乃愛くらいだ」
「それって…?」
「乃愛さえよければまた、俺の側にいて」
いいに決まってる…
答えなんて考えるまでもない…
「嫌でもずっと一緒にいるからね…」
「あぁ…せいぜい離さないでくれよ」
「離さないよ…だから咲斗も離さないでね?」
離さないよ、絶対。
だから咲斗も離さないでね
「もう、離さねぇよ」
