死の使い方Ⅱ-W/z 4 U-

「キレイだねぇ…」

「あぁ」


月灯りで、満天のハズの星達はまばらに見えた。
それでも、静かに瞬く星はキレイだった。


私達は、砂浜に寝っ転がって星を見た。



「ねぇ、カエデ?」

「んん?」

「南十字星って、見たことある?」

「うんん。ない…。見えるの?」

「沖縄の南部の方で…」

「え~。いいなぁ。見てみたいな…」

「冬から春にかけてだから、今はまだ見えないかな…」

「そうなんだ…。ナオちゃんは、見たコトある?もちろん、あるか…」

「まだ、ない」

「えっ、なんで?もったいない…」
私はナオヒロを見た。

ナオヒロは星空を見たまま
「決めてるから。好きな人と一緒に見るって。決めてるから、俺」
そう言って、ナオヒロが私の手を握った。