死の使い方Ⅱ-W/z 4 U-

「なんか…恥ずかしいねぇ…」

「お、俺も、同じ…」

薄暗い部屋の中。
二人は、ベッドの上で寄り添い合っていた。

水面に揺れる月。
ベッドの上から見えるハズもない月を、二人は見ていた。


「ナオちゃんの体、あったかい…」
私はナオヒロの素肌に、ホホを寄せた。

「カエデも、あったかい…」
そう言って、ナオヒロが私の上に重なった。

「ナオちゃんの体、凄いね…」
程よく鍛えられた、ナオヒロの体。
私は、ナオヒロの胸板を指先で触れた。


「カエデ…キレイだよ」
ナオヒロが私の首筋に顔を埋める。


ガリガリに痩せてしまった私の体を、ナオヒロはキレイだと言ってくれた。

何度も何度も、ナオヒロはキレイだよと、私に言ってキスをしてくれた。



自然に涙が溢れる。

嬉し涙。



― ナオヒロ、愛してる…