「ありえねえから。絶対乗せねぇぞ」

相当嫌みたいで、殺気が出始めた。

「これ以上挑発すんな。お前は俺のバイクに乗れ。な?」

と、奏が言ったけど、
今のあたしには、
遥の後ろ以外に乗る気はない。

だいたいこんな殺気、
怖くも何ともねえっつーの!!

くだらねぇ。

「じゃあ、選べ。あたしが遥のバイク運転して、遥が後ろに乗るか、あんたが大人しくあたしを後ろに乗せるか。どっちがいい?」

「バカ言ってんじゃねえよ。お前が俺のバイクを運転できるわけ、ねえだろ?」

「じゃあ、あたしが遥の後ろに乗るでいいんだな?」

「よくねえよ!! どっちも却下」

「じゃあ、あたしが運転してやるよ。死んでも文句言わねえよな?」

クソガキが生意気言ってんな。

「…………チッ。わかったよ。行きだけだからな」

「あぁ」

いよいよ遥も
めんどくさくなったみたいで、
かなり嫌々だったけど、
OKをだした。