翌朝。

いつものように倉庫に行った。


荷物はいつもより多いけど。


「おはよッ 萌奈ッ!!」

海が抱きついてきた。

………暑苦しいんだけど。


「遥は?」

やっぱり…来ないのか?

「来てるよ」

「………まじで?」

「アイツ、意外と海とか好きだからな」

と、奏が言った。

「そうなの?」

「アイツああ見えてかわ…「奏、余計なこと言ってんじゃねえよ」」

久しぶりに聞いた遥の声は、
超低くてドスの効いた声だった。

「遥!! おはよ」

「話しかけんな」

やっぱり遥は、あたしが嫌いみたい。

「無理」

「…………あ゙?」

「よし、遥!! 決めた!!あんたのバイクに乗っけてってもらう」

「…………んだと?」

「もう決めたから。よろしく」

「ふざけんなよ?」

「ふざけてねぇ。至って大まじめ」

「絶対ヤだ」

「もうこれ決定事項だから。拒否権はねえ」