「大丈夫?」

哲也がそう声をかけると、

「らいひょうふ…れす」

上手く舌が回らないのか、
そう答えた。

「萌奈は、海たちのところ行ってろ。すぐ行くから」

純がいつもより穏やかな口調で

萌奈にそう言った。

「うん…そうする」

それだけ返事をすると、
萌奈は足早に部屋を出た。





萌奈が部屋から出て行き、

哲也は口を開いた。

「純。悠紀。蝶華のことだけど…話していいか?」

「ん」

「手短にお願いします」

手短に…か…。