それから少し、
挨拶程度の会話をした。
そろそろ、さっきの話に戻そうかと
「で? 誰が怪しいって?」
と、聞いた。
まわりくどい言い方は嫌い。
だからストレートに尋ねる。
「別に。何でもねえよ」
そっけなく純は言った。
相変わらずだな。
その態度。
「お前ら、姫ができたんだってな? 誰の女?」
哲也が聞くと、
どっから聞いたんだよ…。
と言いたげな目で俺らを見る、純。
哲也のハッキングと、
ウワサでだいたいの情報は
耳にしているから、当然のことだ。
「誰の女でもないっすよ。(今のところ)」
「は? なんだ〜?それ」