「萌奈ちゃん??? とりあえず戻ってきて??」
突然言われた“姫”という単語に、
魂が抜けてたみたい…。
言われて気づいて慌てて戻ってきた。
「ごめん」
「急に言われても混乱するよね? ごめんね〜。今からせつめ…「そういう意味のごめんじゃない」」
「「「え…?」」」
悠紀、海、奏の声が重なった。
遥は声には出してないけど、
小さくガッツポーズをしている。
どうやら遥だけは、
あたしの“ごめん”の
本当の意味がわかったらしい…。
……純はどうだかわからないけど。
「萌奈ちゃん?? それって…」
「あたし、姫にはなれないよ」
守ってもらう資格も、
姫になる資格も、
あたしには…ないから。
あたしは、あなたたちより強いし。
どちらかといえば、守る側だし。
それにあたしは…。

