明日に向かって。


「萌奈ちゃん??? とりあえず戻ってきて??」

突然言われた“姫”という単語に、

魂が抜けてたみたい…。

言われて気づいて慌てて戻ってきた。

「ごめん」

「急に言われても混乱するよね? ごめんね〜。今からせつめ…「そういう意味のごめんじゃない」」

「「「え…?」」」

悠紀、海、奏の声が重なった。

遥は声には出してないけど、
小さくガッツポーズをしている。

どうやら遥だけは、
あたしの“ごめん”の
本当の意味がわかったらしい…。


……純はどうだかわからないけど。


「萌奈ちゃん?? それって…」

「あたし、姫にはなれないよ」


守ってもらう資格も、
姫になる資格も、

あたしには…ないから。


あたしは、あなたたちより強いし。

どちらかといえば、守る側だし。

それにあたしは…。