ーグイッ
「萌奈。入るぞ」
なんだ。純か。
びっくりした〜。
「うん」
「萌奈ちゃん、純のお気に入りになったみたいだね」
……は? お気に入り!?
……ありえないから。
「違いますよ。あたしは…」
人に好かれる人間じゃない。
倉庫の中は広かった。
蝶竜と比べたら、まだまだだけどね。
それなりに、大きい。
さすが、関東№1だね!!
「こっちだ」
「あ、うん…」
なんか…下っ端君たちに
睨まれてるような気が??
気のせい…じゃないよね、絶対。
明らか睨まれてるって。
「ね、純」
「あ?」
「あたし、なんかした?」
「は?」
いやいやいや。
あたしが、「は?」なんですけど。
「いや…なんか、睨まれてるから」
別に、怖くはないけどさ。
睨まれて、いい気はしないじゃん?

