「俺らのこと、そんなに信用できねぇ?」
「え……?」
そう聞いた瞬間萌奈は、
戸惑った表情を見せた。
ずっと…聞きたかった。
「そ…そんなことない。けど…「けど、何?」」
「ごめん…あたしは、全くと言っていいほど、信用してなかった。………最近まではね。でも今は、みんなのこと信じてるよ」
「………その言葉、信じていいか?」
「うん」
萌奈は真っ直ぐ目を見て言った。
その瞳は、ウソをついているとは
思えないくらい澄んでいた。
だから俺は、その言葉を信じた。
「俺らにもっと頼れ。お前は何をそんなに抱えている?」
「……………純は気づいたんだ?」
特に驚く様子も見せずに、
萌奈は言った。
「なぁ…俺じゃ、ダメか?お前の背負ってるものを、軽くしたい。一緒に背負わせてくれないか?」
「あたしは、軽くするつもりも、誰かと共にするつもりも、毛頭ない。あたしはそんなに弱くない。これは、あたしが、あたしだけが、背負っていなきゃいけないことだから。死ぬまでずっと…。だから…ごめん」
「そうか…なら1つだけ教えてくれるか?」
星夜に言われたあの言葉が
頭から離れない。
だから、否定してくれ。
違うと言ってくれ。
そうすれば忘れるからー…
頼むー…。