「そんな掴まり方をしていると、落ちるぞ。この前の遥のときも、そんなだったのか?」
「いや? 腰に腕をまわした」
「ならなぜそれをしない?」
「知らねぇ」
「は?」
「知らねぇけど、なんとなく…。これでいいんだよ。早く行けよ」
「やっぱ、バカだこいつ」
「あ?何かい…」
ーグイッ
何か言ったか?そう聞こうとしたら
純に腕を引っ張られ、
このあいだの…遥のときと
同じ状態になった。
いや…それ以上に
密着してるかもしれない…。
「じゅ…純?」
ち、近い…。
「行くぞ」
純はバイクを、発車させたー…。
堤防についた。
テトラポット?だっけ?
あの変な形した足が3つのヤツ。
その上に腰をおろした。
危ないんだけどね。
本当は。