明日に向かって。



「なぁ…壱夜?あたし…また、大切なモン作ってもいいかな?また、失うのが怖くて、立ち止まったままなんだよ。前に進んでも…いいか?」

あたし、アイツらが…。

「二の舞は踏まない。絶対に、繰り返さないから…。だから…アイツらを認めていいかな?あたしの、“仲間”だって。アイツらなら、前に踏み出す勇気…チャンスを、くれる気がすんだ…壱夜はどう思う?」


変わりに返事をするかのように、
サアッと風が吹いた。


「…………じゃああたし…行くな?また来る。次に来るときは、アイツらも連れて来れるといいな。蝶華ってバラすことはねぇだろうけど、あたしの大切な人として、壱夜に紹介しに来るから。じゃあな」