「………忘れろって言うのよ」 「おばあちゃん…」 わたしは昔のことをひとつひとつ孫にはなしていく。 「忘れない。忘れたくなかったわ…」 「うん…」 「でもね、やっぱり忘れなきゃいけなかった」 「どうして?」 玲。 もしあの頃に戻れても、 わたしは同じことをすると思うの “お嬢様”って立場も “執事”って立場も すべて忘れて…一緒に逃げればよかったんだよ だから、せめて… わたしは忘れる努力を、するべきだったね…