100回目の告白



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受信メール
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2XXX/10/01 18:26
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To.華恋凛
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from.室井俊輔
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件名 No title
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心配すんな。
守ってやるから、
俺を信じろ。
お前の親が来た時
俺のことは室井て
呼べ。わかったら
このメール消去し
て咳払いして。

  ‐END‐
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あたしは歪む視界のなかで、メールを読んだ。
こほんと咳払いをすると俊輔は運転手にばれないように、あたしの手をそっと握った。


待ち合わせのレストランに着くと、あのふたりはもう来ていた。



「どうぞ」



俊輔はタキシードを着て、椅子を引いた。


「ありがとう、室井」



あたしは“お嬢様”らしくお礼を言うと椅子に座った。



「…………遅いわよ」
「……………………」
「…………室井」
「はっ」


お母さんはワインの入ったグラスをのみながら言った。


「……こんなに待たせるのは論外じゃなくて?」
「…申し訳ありません」



俊輔は困ったように笑いながら謝った。