「中島めいさん?」


顔をあげると40代ぐらいの厚化粧のおばさが立っていた。


「はい」


「大丈夫?」


「はい」

本当は大丈夫なんかじゃないとわかっていた。ただこの誰だかわからないおばさんにそう伝えた所でなんの特もないとわかっていた。



「あの子、いつかこうなると思ってたよ。あたし馬鹿な親だね。もう何年も息子の顔も声もしらないままだったよ。」


「…シンの…お母さん?」


また少し胸が痛んだ。私より悲しいであろう人が「いつかこうなると思ってた」なんて。