「嬉しいか。」 「うん」 おっきく温かい手が私の頬に触れて、髪を撫でる。おでこに吐息を感じて少し身体の力が抜けた。 「めい。お前は人間だよ。誰よりも人間らしいよ。」 「うん。」 強く心が締め付けられて、もう息もできないかと思った。何もかも見えたみたいに私に言葉を投げつけてきて、そうやって知らない内に人を殺しかけてるんだ。 人間は皆そんなものだ。