「準備終わったよ。」


そういう帆那美に行き先を告げずに、


「おし。なら行くか。」


と手を引っ張った。

勢いで手を握ってしまったことに気付いたのは、手を握ってしまったあとだったから、離すに離せなくてひたすら理性との戦いだった。

そして10分くらい歩いたら、目的地に着いた。

俺が急に止まったせいか、帆那美は俺にぶつかってしまった。