すると雫は俺に抱きついてきた。

嫌だったけど、帆那美のためだって思ったら気が楽になった。

約束通り雫を抱き締めかえした。

俺はすっかり油断していたから雫にキスをされてしまった。


ドンッッ


なにか物音が聞こえたから振り返ってみるとそこには顔を真っ青にして今にも泣きそうな帆那美の姿があった。

すると帆那美は、


「邪魔してすいません。」


と呟いて走っていってしまった。


「帆那美!!」