「見てたから。君の事。」

時間が止まった気がした。
男の子の顔さえまじめに
みれない。

「あたし。帰るんで。」

「ちょっ?!」


スタスタとその場を離れたあたしは路地裏で唖然としていた。

み、見てたって。
あたしを?
なんであたし?



「帰ろう…かな。」

どうせ帰っても誰も居ないし。居てほしくないし。

「よぉし!」