「え、うん……えー」 返事をしつつも、 悩んでるような声を出して。 ちょっとはにかむ様な顔が見えた。 期待してもいいと、思っていいだろうか。 しばらく横顔を眺めていると、 またうあーとか変な声を出しながら、 朔良は膝を抱えて、そこに顔を埋めた。 「やっぱ忘れて?」 そう声をかけた。 冗談にするから。 だけど朔良は顔を上げて言った。 「……冗談?」 その顔が、不安そうで だから俺は、思い上がっていいだろうか。