ル・ボヌールからの帰り道
星那は、また突拍子のないことを
言い出した。

「……ズルいわ。ズルすぎる」

「なにがよ?」

「どうして、あんたばっかり……
 あんな、イケメンに好かれるのよ」

…意味がわかりません。
なぜ、そうなる。

「あ、また…"そんなわけない"って顔」

「…だって本当のことよ?要くんが
 あたしに惚れてるなんて……そんなの
 ただの推測でしょ?」

「あのね、あたしの勘をなめないで!
 それにね、要くんだけじゃないわ。
 あの次元の違うパティシエもよ!!」

なっ…!!!!
何を言い出すんだ、星那は…

パティシエの顔が思い浮かんだ……
……っ////
うそでしょ…なんで消えないのよ!

ドキドキ……
心臓が、音を立てているのが聞こえる


なんなの……これ。