「おっせーな……」 呟く穂高の目の前を、生温いつむじ風が緑桜の葉を舞い上げてすぐだった。 大きな音を立ててシャッターが上がる。 「待たせたな」 と、軽い調子で高志は、背丈よりも低く開けたシャッターを潜って出てきた。