天使の羽根


 いつも素直になれないまま、あずみを傷つける事に慣れている訳ではないが、どうにも上手く伝えられない。

「嘘……美味いから……」

 小さく呟いてみるものの、落ち込んでいるあずみの耳には届かないらしい。

「じゃぁ今度はもっとマシに作るからさ」

 あずみは気持ちを切り替えたように明るく振舞いながら言う。

 こんな健気な部分も、穂高にとっては心をくすぐられる。