穂高の決心に悔いはない、それが居た堪れなく重く高生に圧し掛かる。 誰のせいでもないのだ。 ただ、運命の悪戯に身を委ねるだけ……。 「こんな事……現実に有り得る訳がないんだ……なのに、私は……自分の事しか頭になくて」 高生は小さく震えた声で呟いた。 手を止めないまま穂高は、ふっと笑ってみせる。 「ああ、でも実際、俺は過去に行った訳だし、なかった事には出来ないし」