天使の羽根


 追いかけるように穂高が呼び止めると、史恵はピクリと肩を上げ静止する。

 だが、振り向く勇気がなかったようで、小刻みに震える肩を抑えるので必至のようだ。

「――……俺」

「解ってる……辛いけど解ってるの」

 言葉を遮る史恵の呟きに、穂高は居た堪れない表情を浮かべた。

「今まで迷惑ばっかかけて、ごめん……最後まで俺の我儘ばっかで」

「穂高!」