あずみは人を表面だけで判断しないし差別もしない。 悪い事は悪い、良い事は良いとはっきりとモノを言えるしっかりとした意思の持ち主だ。 それが穂高にとって煩わしい反面、他の人と区別されない心地よさを同時に感じさせる。 腰まで伸びた漆黒の髪がサラサラと風に揺れると、いつものシャンプーの匂いが鼻腔を掠めた。 渋々ながらも、穂高は言われた通り車道を渡ると、缶を拾い、きちんとゴミ箱に捨てる。 「これで文句ないだろ」 「最初からちゃんと捨ててれば文句言われないのよっ!」