天使の羽根



「くそったれ!」

 高志は思い切り良く穂高を突き放すと、欄干に突っ伏して泣き崩れた。

 勢いよく尻餅を付いた穂高だったが、すんなりと立ち上がる事は出来なかった。

 交差する想いが穂高の心を痛く抉る。


――もし、俺が……高志の気持ちに気付いてやれてたら。


 そう思うと、苦しくて苦しくて仕方がなかった。