虚しさが突き上げる叫びに、もう返事はない。 懐かしい怒声も聞く事はない。揺さぶる体は、まるで人形のように動かなかった。 「あずみ」 嗚咽が木霊する病室で、いつまでも穂高は、愛しい手を握り締めていた。 どれだけの時間、そうやって傍にいただろう……そして、穂高は心に誓う。 ――もう一度、帰ろう……あずみが待っている、あの時代へ。あずみが何と言おうと、それを望んでいなくても、俺はお前の傍にいたいんだ。 そう思った時だ。