穂高は喉元にある、拭いきれなかった疑問の塊を嚥下すると、言葉を吐き出す。 「あずみ……なんだな?」 そう、声を震わせ呟いた。 病室の中を流れる空気が一瞬止まったが、それはすぐにも温かさを取り戻し動き出す。そんな中で、智子はゆっくりと頷いた。 途端に、穂高の目には涙が溢れはじめる。