天使の羽根

 穂高は、整理のつかない気持ちのまま布団から立ち上がると、すぐさま部屋を後にしようとした。

「待ってくれ」

 だが高生は、そんな急ぐ穂高を引き留める。

「何だよ」

 苛立ちを隠せない穂高は、訝しそうに振り向いた。

 そこにいる高生は、何とも言えない寂しそうな表情を浮かべている。

「話を聞いてくれないか」

「何の話……後にしてくれないかな。今は早くあずみに会いたいんだよ」

 そう言って、襖に手をかけた時だ。

「無理なんだ!」